医師会ニュース

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2011年06月01日

***医師会だよりNo.5***

ヘルシーグルメinおのみち

 最近、メタボリックシンドロームということばをよく耳にするようになりましたね。昔、高見山が太った体型ながらユーモラスな動きで踊って人気者になっていましたし、最近でも、肥満をトレードマークにテレビに出演しているタレントさんをたくさん見かけます。
 でも、近年の研究で肥満自体がいろいろな病気の原因になることがわかってきました。特に肥満は動脈硬化と関係のある高血圧や糖尿病、コレステロールの上昇と強い関係があることが証明されてきました。運動不足や食べ過ぎによって内臓に脂肪がたまると、体の中で脂肪や糖分を処理する力が低下してきます。処理しきれなくなったコレステロールが体の中で変化して、血管壁に沈着し動脈硬化を進めていきます。その結果、高血圧や糖尿病が生じるわけです。高血圧や糖尿病など一つ一つの病気はたとえ軽症でも、それが重なると狭心症や脳卒中などの危険が非常に高くなることもわかってきました。たとえば肥満の人に高血圧と糖尿病があれば、正常の人に比べなんと35倍も心臓病になりやすくなるのです。いったん、心臓病や脳卒中になれば命を落とすこともありますし、助かっても半身麻痺や心不全の様な後遺症が残ってしまいます。やはり、このような病気は未然に防ぐに越したことはありません。
 そのためには、日常生活に注意することが大切です。特に食事に関しては、一日三回規則正しく食事をとること、腹八分目で、よく噛んでゆっくりと食事をし、寝る前三時間は飲食をしないこと、などが大事です。また、外食の際のカロリーや塩分量も大変気になるところです。
 そこで私たちは、糖尿病、高血圧、肥満の人が安心して外食できるように、カロリー計算、塩分制限のしてあるメニューを飲食店に用意してもらう運動を行っています。これが『ヘルシーグルメ運動』です。美味しくてしかも健康にも良いメニューの作成を、尾道の飲食店にお願いし協力してもらっています。またお好み焼きなどB級グルメのお店にも、健康に良い料理を考えてもらっているところです。