医師会ニュース

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2018年08月08日

***医師会だよりNo.19***

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***医師会だよりNo.19***

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マダニ、ツツガムシに注意しましょう!

マダニは体長数ミリほどで、野山、田畑、河川敷などに生息し、吸血源となる動物に吸着します。病原体を保有するダニに吸着されると、いくつかの感染症を発症することが知られています。犬、猫、イノシシなどの動物、人間にも吸着し、吸血すると脱落、脱皮し再び吸血源となる動物が近付くのを待ちます。何度か吸血、脱皮を繰り返したのちに産卵して一生を終えます。マダニに刺されることによる感染症として日本紅斑熱、重症熱性血小板減少症候群、があります。
日本紅斑熱はマダニに刺されて2~8日後に倦怠感、頭痛や悪寒を伴って急激に高熱(38~40℃)が出た後、やや遅れて、体や手足に米粒大から小豆大の紅斑が出現します。紅斑に痒みや痛みを感じないのが特徴です。重症化し、稀に死亡することもあるため、発症後早期に治療を開始することが重要です。
重症熱性血小板減少症候群はマダニに刺されて6~14日後に発熱、嘔気、嘔吐、腹痛、下痢といった症状から始まり、リンパが腫れる、頭痛、筋肉痛などを伴う場合があります。こちらも重症化することがあり、致死率も高いため注意が必要です。現在は特効薬がなく、安静、補液、輸血などの対症療法が主となります。
ツツガムシはもっと小さく体長0.3ミリほど、刺されると5~14日後に日本紅斑熱とよく似た症状で、つつが虫病を発症することがあります。刺された部位がかさぶたになることが特徴で、診断の手助けとなります。幼虫が活動する秋から春にかけて発生します。日本紅斑熱と同じリケッチアを病原とするため抗生剤が効きます。
マダニ類の活動が活発になるのは春から秋にかけてです、刺されないことが一番の感染予防となります。野外で活動する際は、腕、足、首など、肌の露出をなるべく少なくし、むやみに草むらなどに入らない様にしましょう。飼い犬に付着していることもあります、時々チェックしてみてください。
マダニやツツガムシに気付いた場合は自分で取ったりせず、早めに皮膚科などの医療機関を受診してください。

※ポスター 山ありダニあり

 リーフレット 「ダニ」にご注意ください

 出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164495.html